巨大乳頭性結膜炎 コンタクトレンズでよくみられる合併症
さて、今回は「巨大乳頭性結膜炎」のお話です。まぶたの裏に、筋子の様なブツブツ(!)ができる病気です(想像してしまった方ごめんなさい…)。アレルギーがある方や、コンタクトレンズを使用している人がかかりやすいと言われています。
コンタクトレンズでよく見られる合併症
例えばコンタクトを使用しているとき、コンタクトがよくずれるなぁと感じることはないですか?レンズをつけているときには違和感がなく、外すと何となくゴロゴロしたり痛みがでたり…という時は要注意!でき始めのまぶたのブツブツにレンズがこすれ、ずれているかもしれません。レンズを装着している時はレンズが角膜を覆っているため、違和感も感じにくいのです。
この病気の原因ははっきりとはわかっていませんが、ウイルス性のものではありません。レンズについたほこりやゴミが刺激となってアレルギー反応を起こし、ブツブツができるのではと考えられています。
違和感がさほどなくても、角膜はみなさんが思うよりも敏感なものです。違和感を放っておいてレンズを使い続けると、だんだんとひどくなってしまうこともあります。そうなると厄介なことに、数か月〜半年と治るのにも時間がかかるため、早めの治療がとても大切です。
コンタクトは即中止し、アレルギーが考えられる場合は抗アレルギー剤を点眼します。抗アレルギー剤の点眼だけで効果が出にくいときはステロイド点眼液を併用します。この2剤で多くの方の巨大乳頭性結膜炎は軽快します。これでも効果がでにくい重症タイプは免疫抑制剤の点眼、タリムス点眼液を使用します。
点眼で治療をすると同時に原因のコンタクトレンズ対策も必要です。
第1にコンタクトレンズの洗浄消毒をしっかりすることです。
コンタクトレンズのケア用品はAOセプトクリアケアなど
過酸化水素製材の方がアレルギー性反応を起こしにくいためお勧めです。
二番目に大事なのはコンタクトレンズの種類を1日タイプの汚れにくいレンズに変更することもお勧めです。
気になる症状がでたら、すぐに受診してくださいね。
コンタクトの方は、レンズを清潔に扱うこと、長時間の使用はなるべく避ける、など基本的な取り扱い方法をこの機会にぜひ見直してみてください。ワンデータイプや乾燥に強いタイプにしてみるなど、レンズの見直しの相談も大歓迎です!
大切な目の健康を守りましょう!