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目の構造を紹介!角膜・水晶体・硝子体とは?

目の構造を紹介!角膜・水晶体・硝子体とは?

目はごく小さな器官ですが、その構造は精密機器並みに複雑です。本コラムでは、目を構成する組織のうち、角膜・水晶体・硝子体について解説します。

【目次】
眼球の窓ガラス「角膜」
ピントを合わせる凸レンズ「水晶体」
眼球内部を満たす無色透明のゼリー「硝子体」
今回のまとめ

眼球の窓ガラス「角膜」

眼球の一番外側にあり、黒目を覆っている透明な膜が角膜です。たとえるならば「窓ガラス」。外部の光を透過させ、眼球の中に取り入れます。角膜の厚さはわずか0.5mm前後ですが、大きく3層に分かれており、バリアとして機能する最上層(最も外側)が角膜上皮です。角膜上皮は新陳代謝がとても活発なので、目に入ったゴミなどで表面が多少傷ついたとしても、早ければものの数時間で修復されます。しかし、ドライアイが進行して表面が乾燥すると傷つきやすくなり、修復が追いつかなくなってしまいます。さらに、その状態を放置すると、まぶしさや異物感、痛みなどを生じる角膜上皮障害につながりますので、ドライアイ気味と感じたら早めの眼科受診をおすすめします。
また、角膜上皮の内側にあり、角膜の厚みの大半を占めているのが角膜実質です。角膜実質細胞は数が大変少なく傷の治りが遅いため、角膜上皮よりも奥の層に傷が及んでしまうとなかなか治りませんので十分注意しましょう。

ピントを合わせる凸レンズ「水晶体」

カメラでいうところのレンズに当たるのが水晶体です。ほぼ無色透明で中心部分がふっくらとした凸型の形状はレンズによく似ており、眼球に入ってくる光を内側に屈折させます。カメラレンズとの違いは、弾力性に富んでいて、それ自体の厚みが変化するという点です。近くを見るときは分厚くなって屈折率を大きくし、遠くを見るときは薄くなって屈折率を小さくすることで焦点距離を調節してピントを合わせます。
ちなみに、このピント合わせがうまくいかない状態が近視や遠視、水晶体(あるいは角膜)のカーブが完全な球面になっておらず光の屈折率が縦方向と横方向とで異なってしまうのが乱視です。

眼球内部を満たす無色透明のゼリー「硝子体」

眼球の大部分を占める組織が硝子体(しょうしたい)です。99%が水分で卵の白身のようにドロッとしており、眼球内部の空間を満たしています。いわば風船のようなものである眼球が球体を保っていられるのは、この硝子体が内部にたっぷりと詰まっているから。外部から加えられる力を和らげ、衝撃を吸収してデリケートな目の組織を守るクッションのような役割も果たしています。無色透明なので、角膜を透過し、水晶体で屈折して入ってくる光を目の奥までそのまま通します。逆に言えば、何らかの原因で硝子体が濁ると、視界や視力にトラブルが生じます。
加齢に伴いこの硝子体が変性して、眼球内壁に広がる網膜(カメラでいうところのフィルムに当たる組織)上に影が落ちるようになるのが「飛蚊症」です。視界の中に常に小虫が飛んでいるかのように見える飛蚊症は、病気ではなくいわゆる老化現象ですが、出血による硝子体の混濁など他の原因による飛蚊症はまた別です。飛蚊症に気づいたらまずは眼科を受診して、治療が必要な種類の飛蚊症かどうかの検査をされることをおすすめします。

今回のまとめ

目はたくさんのパーツから構成される精密機器のような器官です。今回はそうしたパーツのうち、外部の光を取り込む窓ガラスに当たる角膜、ピントを合わせる働きを担う水晶体、眼球内部を満たしている硝子体について解説しました。
次回も目を構成する各組織についてご紹介していきます。